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​長楽寺

施餓鬼会の起源

August 27, 2019

 山門大施餓鬼会とは、「救抜焔口餓鬼陀羅尼経」から、お釈迦様の十大弟子「阿難尊者」が、餓鬼から死の宣告をうける説話が由来しています。

 

 阿難尊者が一人で坐禅をしていると、突然目の前に餓鬼が現れました。手足が針金のように細く、髪は逆立ち口から炎を吐くその餓鬼は「三日のうちにお前は死ぬ。そして私のような醜い餓鬼となるだろう」と阿難尊者に告げました。阿難尊者は驚き、釈尊に相談しました。釈尊は、「山海の新鮮な食物をお供えし、法要を営みなさい。お経の法力で供物は無量に増し、多くの施しをして餓鬼を救いなさい。そうすると施主であるあなたの寿命も延び、仏の道を悟ることができるでしょう。」とお答えになりました。こうして、阿難尊者が餓鬼を供養したのが、施餓鬼会の始まりだとされています。

 今は、お盆に行う事が多くなりましたが、地域によっては、4月・6月に行われるところもあります。また、水難で亡くなった人々のために、川辺や海辺で行う施餓鬼などもあります。施餓鬼会を行う際には、中央に「三界万霊」の位牌などを安置します。「三界」とは、生きとし生けるものすべてがめぐる世界のことです。施餓鬼会は、餓鬼をはじめ、そのような三界すべての霊に施すものであります。そして、その功徳は、施主やそのご先祖様にもたらされます。「餓鬼」は、尽きることのない欲望の象徴であり、ゆらぎやすい私たちの心の一つの側面でもあります。自分だけが幸せになれば、他がどうなっても構わないという心を修め、さらに、私たちも自然の中から命をわけていただいていることを認識し、布施の心を育んでいくことがとても大切なのです。

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Although the world is full of suffering, it is full of the overcoming of it.

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